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日本肥満改善協会 理事 藤田秋夫
【プロフィール】
日本肥満改善協会 理事
藤田秋夫(ふじた あきお) 35歳 専門:
栄養士・医・臨床栄養、臨床栄養分野を専門とする減量の専門研究機関、日本肥満改善協会の創立者。現在、理事に就任。減量指導、摂食障害治療に携わる。メールマガジンにて、12.000人超、読者のダイエットを支え続ける。遺伝子異常によるβ3アドレナリン受容体の異変について、臨床研究を続ける。

 自己流ダイエットで頑張る方からの悩み・相談

自己流ダイエットで頑張っている方からいただいた、電話・メール相談に専門家がお答えします。

最新の【Question.】 テキスト版
ダイエットアドバイス 1日1,000kcalの食事制限に変えたら、強烈な空腹感とイライラに悩まされて...。
ちゃんとした痩せ方なのに、なぜ基礎代謝がどんどん下がる?
頑張っているのに目に見える変化がない。体は本当に変わっているの?
せっかく痩せても過食嘔吐、少し食べても体重増加で困っています・・・。2ヶ月で11s減は五萬とあるのになぜ?
寒天の効能・ダイエット効果を具体的に教えてください。

1日1,000kcalの食事制限に変えたら、強烈な空腹感とイライラに悩まされて...。たった−100kcalなのに、なぜ?


●いつも頭が下がる思いの頑張り

「あんなふうに痩せてキレイになりたい。」常にこういった志を胸に懐きつつ、食事制限を頑張っている方もたいへん多いと思います。

先般もお話させていただきましたが、これがいかにたいへんな苦労であるか。食事制限のたびに物足りなさをぐっ!と堪えたり、それも日常生活の疲れやイライラが、たび重なる中での実践ですよ。

ですから「はー、たいへんな中、本当に頑張っているなー。」と、いつも頭が下がる思いなんです。

また、同じ食事制限でも、方法はさまざまですねぇー。
健康的な食生活に改めるために食事の見直しを心掛けたり、アルコールや間食の摂り過ぎに気を遣う。極限まで摂取カロリーを制限する方法。栄養バランスや摂取カロリーのコントロール専念したり、ダイエット食品やサプリメントを活用するなど...。

実は、先日、こういった電話相談をいただいたんです。


【Question.】

ダイエット食品と普通食を併用しながら、だいたい一日1,000kcalの食事制限を頑張っていますが、以前の1,100〜1,200kcalから比べると、強烈な空腹感とイライラに悩まされております。

だから、頑張りたいけど、挫折しては復帰の繰り返し...。
たった、100kcal前後の差でも、こんなに変わってしまうものでしょうか? それとも、単に意志が弱いだけでしょうか...。




●憧れと頑張りの天びん

という内容でしたね。

電話相談の方は30代前半の女性でありますが、真面目で真剣、根気強さやバイタリティがひしひしと伝わってまいります。

「痩せていた20代の頃に、もう一度生まれ変わりたい。」という強い憧れが、ダイエットの火付け役になったとのこと。ただし、体や健康のことを思えば、一日1,000kcalの食事制限は、ちょっと頑張りを超えているのかなぁ?と実感しましたね。

それにしても、“たった、100kcal前後の差で、空腹感とイライラが大きく変わっちゃう...。”みなさんも不思議に思われるかもしれませんが、まずは“空腹感のメカニズム”から進めていきましょう!



●本当の満腹感は、血糖値にヒントがある

“食べる量によって、あとの空腹感が変わる。”これは誰でも実感できることでありますが、実は、空腹・満腹の度合いは、胃の中の食物量のほかに、“血液中のブドウ糖の量(血糖値)”によって、変わってくるんです。

よく、コンニャクや野菜など、低カロリーのものでお腹を満たして、いったんは満腹感を得られても、すぐにお腹が空いてしまう...。こんな経験もあるでしょう? 「これだけ食べても○○kcal!」という製品もそう。

これは、“食物で胃を膨らませた、単なる局部的な満腹感。”ですから、本当の満腹感の源は“食物エネルギーが作り出す血中ブドウ糖”だったりします。

血糖値が高くなれば“満腹中枢”が刺激されて満腹感が得られ、低くなれば“摂食中枢”の働きにより空腹を感じるというメカニズム。

よくよく振り返ってみると、低カロリー食ほど「お腹が空くのが、なんでこんなに早いの...?」こういった原因が鮮明になってきたりしますよね?



●空腹感の正体は“遊離脂肪酸”

実は、もう一つあるんです。

食事制限を続けることにより、だんだんと体にたまった脂肪を分解、活動エネルギー源として活用しはじめますが、この仕組みとは?

まず、血液中のブドウ糖が少なくなったり、空腹状態になると、こんどは脳下垂体からACTH(副腎皮質刺激ホルモン)が分泌されて体脂肪が分解。ようやく、血液中に“遊離脂肪酸”が流れ出して、燃焼されていくわけです。

とても喜ばしきことで、そのまま丸くおさめたいと思いますが、実は、

この“遊離脂肪酸が空腹物質の一つ”だったんです。

ですから、低カロリーで常に血糖値が低い状態の食事制限によっては、空腹物質である遊離脂肪酸が、たくさん血液中に流れ出てしまう。
その結果、“食欲を促す摂取中枢をビンビン刺激する”ために、耐え難い空腹感とイライラで苦痛を覚える。こんな感じだったりします。

もっとも心が痛むことは、電話相談の方のように、真面目で真剣に頑張っているのに、強烈な空腹感とイライラで挫折しては復帰の繰り返し...。でありますが、“血糖値の低下、遊離脂肪酸”が大きな原因であったと思われますね。



●頑張りの1,000kcalという落とし穴

それから、さきほど「だいたい一日1,000kcalの食事制限。」と言われていましたよね?実は、ここにも見えにくい落とし穴が潜んでいたんですねぇー...。臨床結果でわかってきたことがあるのですが、実は、

“一日の摂取量1,000kcal前後が、もっとも空腹感が強くなる。”

ということは、“強烈な空腹感とイライラ”は、たった100kcal前後の差というよりも、ここにも原因があったんですね。

皆さんの中にも、低カロリー食で、耐え難い強烈な空腹感により、ダイエットを一気に吹っ飛ばしてしまったり、人が変わったようにドカ食いを繰り返してしまう...。こういった方ほど、カロリー設定の落とし穴にハマッているかもしれません。

それから、置き換えダイエット食品を2食、普通食を1食のケース。また、一食抜いてしまうなど...。そうすると、だいたい1,000kcalくらいになることが少なくない。この点も落とし穴の一つと理解したほうがよいでしょう。

もし、「空腹感は食べる量によって変わってくるんでしょ?」と思われていた方は、“低カロリー食ほど、血糖値の低下、遊離脂肪酸によって、耐え難い空腹リスクが高くなる。ピークは1,000kcal。”

まずは、このポイントをよく理解していただきたいんです。



●極端なカロリー制限が引き起こす、“活力や基礎代謝の低下”

逆に1,000kcalを下回ると、空腹物質の特性が生かされにくくなって、空腹感も弱くなってきます。ただし、活力や基礎代謝の低下、体そのものにいろいろなダメージを与えやすくなりますね。

いつもお話していますが、“活力や基礎代謝”落とさずに、上に引っ張り上げている源は何か?というと、実は、“食物のエネルギー”

いわゆる、いつも口にしている食物のエネルギーによって体に活力が得られ、“基礎代謝”が保たれる。

しかし、極端なカロリー制限を続けた場合...。
食べないと元気が出ない私達のように、体も活力が衰えて元気がなくなっちゃう。自ずと“基礎代謝”も低下して、こんどはムダなエネルギー消費を減らすために、その摂取カロリーに体が合わせようとするんです。もちろん体や健康にも、それなりの影響があらわれやすいですよね?



●空腹のメカニズムをよく知り、体とのコミュニケーションを大切に

さて、お話は戻り、今回は“空腹感”のいろいろなメカニズム、リスクや落とし穴について進めてまいりましたが、

まず、“食の満足感は、単なる食べる量だけで左右するのではなく、体内の働きが大きく関わっている”を、よく理解していただきたいと思います。

それから「食事制限を頑張ったけど、空腹感に耐えられず続かない...。
こんな意志の弱い私なんか...。」という相談をよくいただくのですが、やっぱり、体の働きまでは見えにくいために、どうしても自分ばかり悪者にしちゃう...。たいへん心が痛みます。

これでは、自分自身を、どんどん窮屈なものにしてしまうんですね。

こんなときほど、本日のお話をよく思い出しながら、明るく元気よく頑張っていただきたいと心より念願いたします。

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